資産の範囲ってこんなに広い!?

会社は、何か価値のあるものをつくり、それを顧客に提供し、対価としてお金をもらって活動している。現金を使って何らかの資産をつくることから、会社の活動は始まります。

たとえば材料を買い、その材料を使って商品をつくるとする。この材料も資産ですし、商品も資産です。

商品を大量につくるために、機械などの清算設備が必要になった、その設備を買う、これも資産になります。商品を売るために、店舗が必要になった、店舗を借りるのではなく自ら所有すれば、これも資産です。

このように「顧客に価値を届け、その対価として売上を得ること」についながる活動に伴った、様々なものが資産になります。

資産を考える上でおもしろいのは「ビジネスによって、何を資産とするかが変わる」ということです。動物園ではライオンは固定資産になりますし、水族館ではペンギンが固定資産になりますし、航空会社では航空機が固定資産になります。

「それがないと、ビジネスが成り立たないし、顧客に価値を届けることができない」からなんですね。

また同じ動物園や水族館でも、施設そのものは固定資産になりますが、出口付近にある「お土産屋さんの商品」は流動性資産になります。

資産は、多く持っていた方がいいように思われがちですが、必ずしも増やせばいいというものではありません。

たとえば、商品をつくり過ぎて、在庫を抱え、もう売れなくなってしまうこともあります。適切な量の商品をつくり、売って、在庫を抱え過ぎないように調整する、多さよりもバランスも見ておき、自社を俯瞰することも大切ですね。