かつて「SDGs融資」といえば大企業向けに用意されたものがほとんどだったが、コロナ禍による国の要請を経て、現在では中小企業向けの取り扱いが増えた。
昨年の4月には、武蔵野銀行が中小企業向けの「むさしのSDGsフレンズローン」を開始。
・従業員向けSDGsシートに基づく課題の整理
・目標設定
・目標の社内共有
・SDGs宣言書の策定・納品
といった企業に対し、通常よりも優遇された所定の審査を経て、運転資金や設備資金として1千万円以上を貸し出す。
他にも、昨年7月には四国銀行も中小企業向けSDGs融資商品として「サスティナブルファイナンス」を導入。事業計画について外部機関による評価を実施し、結果に応じて融資金額や融資期間、融資利率などを決定する。
業務のデジタル化や社員研修の充実、働き方改革の促進といったすでに多くの企業が当たり前に行っている取り組みでも、見せ方次第で融資実行につなげらることもある。
審査基準となる17のキーワード
①貧困をなくそう
②飢餓をゼロに
③すべての人に健康と福祉を
④質の高い教育をみんなに
⑤ジェンダー平等を実現しよう
⑥安全な水とトイレを世界中に
⑦エネルギーをみんなに。そしてクリーンに
⑧働きがいも経済成長も
⑨産業と技術革新の基盤を作ろう
⑩人や国の不平等をなくそう
⑪住み続けられるまちづくりを
⑫つくる責任、つかう責任
⑬気候変動に具体的な対策を
⑭海の豊かさを守ろう
⑮陸の豊かさも守ろう
⑯平和と公平をすべての人に
⑰パートナーシップで目標を達成しよう
SDGsの取り組みは、社会貢献的な意味合いのみならず、いまや融資審査を突破するための新たなキーワードとなっている。事業での取り組みとSDGsをリンクさせ、SDGs融資を新たな資金調達手段のひとつとして考えていきたいものです。
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