繁盛しているスーパーマーケットの戦略とは!?

本当にお客さんのことを考えるのであれば、たとえ少量でも毎日買いに来てくれる方たちに安く提供することが大切です。

一般に行われている売出しや特売日には、目玉商品を目当てに多くのお客さんが殺到します。その中には、安いものだけを買う目的で来店する”バーゲンハンター″が必ずいます。店側は、そのために手間ヒマかけて準備しているということです。

しかし、とあるスーパーマーケットの店長は、毎日安い価格で買えれば、お客さんは買いだめの必要はありませんと言います。「うちのお店を冷蔵庫代わりに使ってくれればいいんですよ」「わざわざバーゲンの日を選んで、並んで買う必要はありません」というのが、そこのスタイル。もちろん価格は本当に安いんです。

たとえばアイスクリーム税込み105円のものが3個で248円、1個では88円という場合、電卓がないと困ります。つまり「まとめ買いすると安くしますよ」というのは、どこのスーパーマーケットでも行われています。

しかし、そこのスーパーマーケットでは「これは売る側の都合であって、消費者を中心に考えるとおかしな仕組み」と言います。

鳥のもも肉1枚入りが268円、2枚入りが536円。一般には3枚入りがお買い得価格として設定されますが、そこのスーパーマーケットでは3枚入りはありません。1枚入りと2枚入りを買えば済むからです。

その代わり、老人世帯や一人暮らしの人たちに便利なように「2分の1入り」があり、もちろん価格は1枚入りの半分です。量が少ない場合は割高になるのが普通ですが、そこはお客さんがわかりやすいように設定している。

価格がわかりやすいということは、買いやすいことにつながり、買う楽しみを提供していることになるのです。電卓がないと計算できないようでは、買い物自体が苦痛にもなりかねないということです。

シンプルに考えるのも戦略の一つですね。