決算書を見る際に、まず確認してもらいたいのが「悪の三勘定」です。それは「貸付金」「立替金」「未収入金」の三つ。
銀行は事業資金としてお金を貸しています。事業資金とは主に設備資金か運転資金になります。しかし、「悪の三勘定」があると、銀行としては事業資金として融資したお金が返済されることなく、迂回融資として使用していると判断するのです。
ちなみに迂回融資とは簡単に言えばお金の「また貸し」のことで、もちろん不正行為になります。
たとえば、資産には1億円の役員貸付金があり、会社の純資産0.5億円という状態の会社があったとします。実態は役員(代表取締役社長)が”会社のお金は自分のお金″とばかりに使っているもので、この会社は1億円は返されないものと考えられてしまいます。
すると、この会社の実態は0.5億円の債務超過になってしまうのです。銀行は「悪の三勘定」がある会社を経営者が公私混同するだらしない経営をしているととらえます。
なお、この項目は経営者保証ガイドラインにでも書かれておりますので、保証人を外したい方はきちんとしておきたいものです。
この「悪の三勘定」が発生している原因は何かというと、お金の使い方の間違いということが多いと思われます。決算書が悪い原因は基本的に二つしかありません。赤字かお金の使い方の間違いかです。
「悪の三勘定」、これがあると銀行から経営者の人格さえも疑われてしまいますので注意が必要です。
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